JAの信用事業
「JAバンク」としてさまざまな金融サービスを提供
JAの信用事業は、JA信連、農林中金とともに「JAバンク」として一体的な事業運営が行われています。地域ごとのニーズに応えながら、さまざまな金融サービスを提供するものです。
JAは、組合員・利用者からお預かりした貯金を原資として、地域の農家・農業法人・利用者の資金ニーズに対応しています。また、JA信連では大規模な農業法人や地元企業への融資、農林中金では金融市場での国際分散投資など、それぞれが効率的に運用を行っています。

JAバンクは、全国に民間最大級の店舗網を展開する金融グループであり、JAバンク貯金残高は約108兆円、国内個人預貯金に占めるJAバンクの割合は約10%となっています(令和6年3月末時点)。


JAバンクが中長期的に目指す姿
JAグループでは、「持続可能な農業の実現」「豊かでくらしやすい地域共生社会の実現」「協同組合としての役割発揮」を目指しています。JAバンクもこれに沿って、農業・くらし・地域領域の多様なニーズに応える総合事業を活かした金融仲介機能を強化し、JAグループの目指す姿の実現に向けて、信用事業を起点とした役割を発揮しています。
組合員・利用者がつながりたくなるJAに
現在、国内の人口や農業経営体の減少に伴い、JAの組合員や利用者も減少傾向にあります。さらに、コロナ禍を経てデジタル化が進展し、利用者のニーズも変化しています。JAバンクは、こうした変化に対応して「JAとつながり続けたい」と感じる組合員・利用者を増やすことを目指し、リアルとデジタルを融合した接点を通じて、組合員・利用者の目線に立ったサービスや体験の提供を徹底しています。
農業領域における取り組み
家族経営から農業法人まで、幅広い農業者の多様なニーズに応えるために、経営体それぞれのもつ課題に合わせて「資金供給(融資・出資)」や「経営コンサルティング(担い手コンサルティング)」、「食農バリューチェーン構築支援」などに取り組んでいます。また、JAバンクは、国内の農業融資において最大の貸し手です。

くらし領域における取り組み
地域に暮らす組合員や利用者は、ひとりひとり、抱える課題やニーズは異なると考えています。そのため、JAバンクは徹底して組合員・利用者の目線に立ったサービス・体験を提供するために、①組合員・利用者の経営課題・財産状況・ライフプラン等の可視化を通じたニーズの発掘と深掘り、②総合事業が有するサービス・商品提供の徹底に取り組んでいます。
地域領域における取り組み
地域に根ざす組織として、地域共生社会の実現を目指しています。そのために、行政・地域関係者等との連携を強化し、地域固有の課題・ニーズに向きあって、創意工夫をもった取り組みを進めています。また、全国共通的な課題については、①高齢者の情報格差対策としてのJAスマホ教室、②小学生等に向けた食農教育や金融教育、③災害の激甚化・頻発化を踏まえた防災拠点機能の発揮に取り組んでいます。
リアルとデジタルを融合した利用者接点の構築
デジタル化が急速に進展するなか、店舗等のリアル接点での取引・相談だけではなく、時間・場所を選ばないデジタル接点での取引・相談ニーズも高まっています。
そのため、JAバンクは組合員・利用者がストレスなく、食・農・地域とのつながりを実感(JAらしさを実感)できる接点を目指して、リアルとデジタルチャネルを組み合わせた組合員・利用者との接点構築およびその実現にむけたデジタルインフラの開発に取り組んでいます。