桜の開花が東京でも始まりまして、素晴らしい風景が見られる季節になってきました。私の地元の鹿児島でも、地域によっては満開のところもあり、心癒される時期です。天気は心配ですが、新年度も新しいチャレンジをしてまいります。
さて、1月1日に発生した能登半島地震から、3か月が経過しました。あらためて、被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。生活基盤の復旧が、未だままならない方も数多くいらっしゃるなか、復興への道のりは、まだ険しい状況にあり、時間が経過するにともない、現地からのニーズも変化しております。こうしたなか、震災直後より実施しておりましたJAグループの支援募金に、2億5千万円を超える金額が集まりました。速やかに被災地に贈呈し、復興に活用いただく予定としています。これまでもJAグループは災害のたびに、「協同の力」を結集し、様々な形での支援に取り組んでまいりましたが、このたびの地震からの復旧・復興に向けても、被災地に寄り添い続けてまいります。
さて、新たな年度のスタートが切られました。今年度は、新たな「食料・農業・農村基本法」の施行や、第30回JA全国大会の開催など、1月の会見で申し上げた「今年の一字」のとおり、農業・JAグループに大きな「変化」をもたらす重要な局面を迎えます。すでに「農政の憲法」と称される食料・農業・農村基本法については、関連法案も含めた国会審議が開始されております。こうした「変化」を前向きに捉え、「食料安全保障の抜本的な強化」や、「合理的な費用が考慮された適正な価格形成」など、次期基本計画の検討も含め、それらの具体化に向け、引き続き、政策提案などを行ってまいります。あわせて、4月4日に開催した理事会で、今年度も「国消国産」JAグループ統一運動について、JAグループ組織をあげて取り組む方針を確認しました。昨年同様、10月16日の「国消国産の日」を基点に、消費者の皆様に、より一層、国産の農畜産物を手に取り、召し上がっていただけるよう、情報発信をすすめてまいります。
最後に、直近の自己改革についてのご報告をいたします。今年も農業のさらなる発展・成長や、安心して暮らせる地域社会のために、JAグループが取り組んでいる事例などをご紹介しております、「JAグループ活動報告書」を制作いたしました。今後とも、JAグループは、食を生み出す農業や、地域社会にとって、なくてはならない組織であり続けるため、主役である組合員と徹底した「対話」を重ねながら、「不断の自己改革」をすすめてまいります。
令和6年4月4日 JA全中定例記者会見より