会長メッセージ

全国農業協同組合中央会 会長 中家徹

9月のメッセージ

8月8日、現行の農協法に定められた中央会として最後の総会を開催しました。全中の一般社団法人への組織変更に会員の皆さんから最終的な承認を頂きました。9月30日には一般社団法人全国農業協同組合中央会に移行します。現行の会員組織は移行後も全て会員になっていただきます。

これまでの農協法に規定された経営指導、監査の権限はなくなり、会員の声に基づき必要な事業運営を行う組織に生まれ変わります。各地のJAとも数年に渡り丁寧な議論をしてきましたが、「代表」、「総合調整」、「経営相談」、これらの機能は会員からも要望されており、今後も必要とされるもので、今まで以上に力を入れて参りたい。JAグループの代表として、会員から求められる役割を果たし、農業振興、豊かな地域社会の構築を実現していきたい。

「JAの自己改革に関する組合員調査」の中間集計をまとめました。320万人近い組合員から回答を頂きました。多くの組合員からJAの自己改革に「期待」や「満足」、「改善した」という評価を頂き、身が引き締まる思いです。調査を契機に組合員と対話し、関係を深める目的もあります。組合員との対話こそ協同組合の原点であり、今後とも自主自律の協同組合として対話を重ね、組合員の声に基づき不断の自己改革に取り組んで参ります。

2018年度の食料自給率が37%と過去最低になったことは非常に残念です。生産基盤の弱体化、多発する災害、世界的な人口増大、グローバル化が進むなか、食料安全保障の観点からリスクが高まっており、生産基盤を強化し、「自給力」を高めることが重要になっています。食料・農業・農村基本計画の議論では食料安全保障を柱に位置付けるよう発信していきたい。国民の皆さんに食を取り巻く実態を知ってもらい、農業農村は大事だと認識し、国産農畜産物を選択してもらえるよう、農水省とも連携して取り組んでいきたい。

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