はじめに、この夏は、大雨、そして台風、さらには連日の猛暑による影響など、全国各地で多くの被害が発生しております。被災された全ての皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
また、8月末には佐賀県で豚熱の被害が発生しており、産地の復旧・復興を支援するため、発生県や関係各所等と連携し、JAグループとしても必要な対応をすすめてまいります。
さて、食料安全保障の強化に向けては、今まさに、食料・農業・農村基本法の具体化など、大転換ともいえる重要な時期を迎えております。その基本法については、年明けの通常国会での改正に向け、政府・与党において、すでに議論が本格化しており、JAグループといたしましても、あらためて、組織内の意見をとりまとめ、政府・与党に対しての働きかけを強化してまいります。特に、農畜産物の適正な価格形成の実現に関しては、基本法見直しの中でも、生産現場から、最も多く要望があがっております。8月末から、農水省において、生産・加工・流通・消費等の各段階から構成された協議会の会合が行われおり、持続可能な食料供給を実現するため、生産現場の実態をご理解いただけるよう、本会もしっかりと発言を行ってまいります。
あわせて、消費者の皆様に「食」を生み出す「農」の実態をご理解いただけるよう、「国民が必要として消費する食料は、できるだけ、その国で生産する」という「国消国産」をキーメッセージに、情報発信をすすめております。今年度は、10・11月を「重点月間」として定め、JAグループ各組織がそれぞれの工夫のなかで、取り組みをすすめます。JAグループサポーターである林修先生とも連携し、全国のJAグループ各組織が同時期に、情報発信に取り組みます。
さらに、消費者の皆様に実際に、国産農畜産物を選び、購入していただくことを目指し、「JA直売所」と「JAタウン」を基点としたキャンペーンを実施する予定です。なお、この「重点月間」のキックオフとして、全中は、全国の若手農業者の集まりであるJA全青協と、全国の食や農に関心のある女性が集まって活動するJA全女協と連携し、10月1日、都内で、「国消国産カフェ&マルシェ」と称したイベントを実施いたします。是非とも、皆様にも足を運んでいただき、国産農畜産物の魅力を感じていただけたらと思います。
令和5年9月7日 JA全中定例記者会見より