会長メッセージ

8月の会長メッセージ

 パリオリンピックの熱戦が毎日続いており、各競技、日本人選手の活躍を嬉しく、感動もいたしております。そのなかで、帰国後の楽しみとして、日本の食文化ならではの白米や味噌汁などを楽しみにしているというコメントをみると、日本農業に携わる者として誇らしい限りです。

 はじめに、この夏の記録的な豪雨により、また、月日の日向灘を震源とする大きな地震により、被災された皆さまにおかれましては、心よりお見舞い申し上げます。特に、山形県・秋田県では河川の氾濫が起こり、また、被災地には、令和6年も豪雨被害に見舞われた地域もあり、その際よりも甚大な被害が出ております。グループといたしましても、1日も早い復旧・復興へ向け、被災地の声にしっかりと耳をかたむけてまいります。また、気象庁より、「巨大地震注意」が発表されておりますので、必要に応じて、行政等と連携しながら、備えを確認してまいります。

 さて、本日、通常総会を開催し、令和5年度の事業報告・決算書などをご承認いただきましたが、今月で、私が会長に就任して1年が経過しました。食料・農業・農村、そして、グループが大きな転換期をむかえるなか、この1年、全力で職務にあたってまいりました。この1年を振り返り、特に印象深いのは、5月に国会で成立し、6月から施行されました改正「食料・農業・農村基本法」の成立です。グループは約2年半にわたり、生産現場の声を訴えてまいりました。その結果、法律の基本理念に「食料安全保障の確保」が盛り込まれた、四半世紀ぶりの法改正として実を結ぶことができました。しかしながら、生産現場では、多くの課題が山積している状況にあります。適正な価格形成の実現や、今後予定されている「食料・農業・農村基本計画」の策定、各施策の具体化などに向け、グループは引き続き、組織をあげて取り組みをすすめてまいります。

 また、昨年秋より、令和7年度から9年度までの次期3か年に向け議論をすすめております、第回全国大会を目前に控えております。その大会で確認する大会議案は、現在もグループ内で協議中ですが、協同組合であるグループ各組織が、自身の「存在意義」をあらためて確認し、多くの皆様に、その「存在意義」の理解・共感を広げていきたいと考えています。協同組合の原点である「組合員・地域とともに」、の特長である「協同活動と総合事業の好循環」を通じて、組合員との接点・つながりを意識しながら組織基盤・経営基盤を強化してまいります。さらに来年は、国連が定めた2回目の国際協同組合年です。こうした機会をチャンスととらえ、大会決議の実践のみならず、持続可能な社会づくりに向け、協同組合が期待されている役割発揮にも、しっかりと取り組んでまいります。

 引き続き、全中会長2年目も、全力で職務にあたってまいりますので、よろしくお願いします。

令和6年8月9日 JA全中定例記者会見より

ページトップへ