奥野会長は、スズキの鈴木修会長と「地方創生」をテーマにした対談を行い、12月5日の日本経済新聞に掲載されました。見出しは「ふるさとの未来は『農』にあり」。「農商工の総合力を発揮して、『和』の精神で一つになることで地方創生が始まる」と二人の想いは重なり合いました。今月の「会長からのメッセージ」は特別編として、対談の抜粋を紹介します。
奥野 若い人の就農が増えています。“農業が好き”ということが大切。JAでは基礎教育から耕作地の紹介を支援しています。私の座右の銘は「世界人類の大本は農にあり」。商店街がシャッター通りになった地域に農業が好きな若者が移住し、活気づけるのが理想です。
鈴木 5年ほど前から注目しているのが「軽トラ市」です。農家の皆さんが自慢の農産物を軽トラの荷台に載せて、寂れた商店街に集まる。お店も参加して、農商工が「美味しさ」で一つになると、町中の人が笑顔で集まってくるのです。
奥野 農の活力を商工の多様な知恵で引き出すことが必要です。軽トラは農の現場を知り尽くした工(たくみ)の知恵です。道幅4㍍の農道でも邪魔にならないから農家にとっては「下駄」のような必需品で、「国民車」だと思います。
私が強調したいのは、自然の荒廃です。“国破れて山河あり”
今の日本は、国はあるけれど山河が管理されず、荒れている。国民が同じ危機感を持たなければ手遅れになります。農業のグローバル化も重要ですが、「適地適作」で日本の国土を守ることも重要。車の両輪なのです。
12月5日付け 日本経済新聞 朝刊 広告企画 地方創生スペシャル対談