会長メッセージ

6月の会長メッセージ

 沖縄・九州の一部地域はすでに梅雨入りし、そのほかの多くの地域でも、6月中旬には梅雨入りを迎えるところですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。6月は「牛乳月間」であります。牛乳は、カルシウムやたんぱく質が豊富な、優れた食品です。本格的な暑さを迎える前から、運動とあわせて牛乳を積極的に飲んで、元気な体づくりに取り組まれてはいかがでしょうか。

 さて、米をめぐりましては、価格や備蓄米の流通に関しての関心が、非常に高い状況にあります。
 JAグループとしては、米の価格高騰により、国産米の消費減退、消費者の米離れにつながることを、何より懸念しており、消費者の皆さまが、安心してお米を購入できる環境を、まずは早急に構築していく必要があると考えています。そのため、政府備蓄米の受け渡しに参加し、流通の円滑化に全力で協力してまいりました。これまで落札した備蓄米については、1日でも早く消費者の皆さまにお届けできるよう、現在、輸送の確保や出荷の前倒しなどに取り組んでおり、引き続きスピード感をもって、最大限、努力してまいります。私たち生産者、そしてJAグループは、これまで何度も申し上げている通り、多くの消費者の皆様に、国産のお米をおいしく召し上がっていただきたいと考えており、消費者の皆様が購入される販売価格の高騰を望んでいるわけではありません。一方で、米生産に必要な肥料・燃料などの資材は、この数年間で高騰・高止まりしており、コストの増加分を販売価格へ反映していかなければ、持続可能な生産は実現できない、との不安の声が、全国の生産者から届いています。現場の生産者が希望をもって営農に取り組むことができ、持続的に再生産可能な農家所得を確保できる、かつ、消費者の皆さまにも納得いただける価格の水準を実現するために、JAグループとして、引き続き、多方面での取り組みをすすめてまいります。

 さて、米国との関税措置にかかる協議がすすめられており、内容によっては、農政の枠組みにも影響がある、と懸念しているところでありますが、改正基本法や新たな基本計画の実効性確保に向け、初動5年間の、農業構造改革集中対策期間の取り組みは大変重要であると認識しております。我々は、構造転換に必要な施策を中心に、計画の実践を強力、かつ、着実に推進するための予算措置を、政府に対して、求めているところであり、JAグループとしても、生産基盤の強化をはじめとした、生産者への支援に全力で取り組んでまいります。

令和7年6月5日 JA全中定例記者会見より

ページトップへ