会長メッセージ

全国農業協同組合中央会 会長 中家徹

3月のメッセージ

なぜ今「食料安全保障」を語るのか。時代が大きく変化する中で、これまで通り食料を安定的に享受できる時代が続くとは思えないからです。わが国の食料自給率はわずか38%で、長期にわたり低迷しています。食料生産を支える基盤である人と農地も減少傾向が続いています。

では、海外から輸入すれば良いのでしょうか。近年、世界規模で自然災害が多発していますし、人口はますます増加しています。これに対して食料供給は追いついておらず、すでに約8億人が飢餓人口です。

そして、わが国はさらなる市場開放に直面しています。安価な外国産が市場に出回る一方、消費者の方々は食の安全に不安を持っていることが、政府の調査からもうかがえます。

こうした中で私たちは、国内生産を維持・増大していかなければなりません。これらを達成するには、JAグループだけが取り組むのではなく、国民の皆さま一人一人に、農業・農村は大事だ、支えたいと思っていただかなければなりません。

また、そのためには教育も重要です。子どもたちにも、食の大切さを認識していただきたいと思っています。知育、体育、徳育とともに、食育も重要な教育のひとつです。

今日お集まりの皆様や、さまざまな団体とも連携して、持続可能な食と地域をつくってまいりたいと考えています。

「内外情勢調査会」(平成31年2月15日開催)での講演「持続可能な食と地域づくりに向けて」の概要。

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